毛糸玉

Twitterでは長くなりそうなことや、忘備録として。また日記であったりメモとかレビューも。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 を見たわけです。

 

なんとなく映画を見たくなり、近場で見れる劇場のスケジュールを漁り
「P3はゲームやってから見たい…」「某監督がセッション面白いってツイッターで言ってたな…あ、こっちでまだやってねぇ」みたいなことした結果この映画が引っかかりました。

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密
です。

時は戦時中
数学の天才と呼ばれる一人の教授アラン・チューリングと、クロスワードパズルが好きという共通点を持つ様々なメンバーで構成されたチームが、ドイツで使用されていた暗号エニグマに挑む…。
というのがざっくりしたあらすじです。興味があるならググった方がいいです。

ちなみにアラン・チューリングが制作した機械は後のコンピューターになるものであり、現在のチューリング賞の元となった人がこの人です。そういうのを知ってると楽しめるかも。

個人的な感想を下に書くのでネタバレ注意で。

※自分は映画通とかではなく素人なので的外れな感想があると思われます。

 

ジャンルは取りあえず実話を元にしたということなのでドキュメンタリーなのでしょうか?あんまり詳しくないですが。

予告篇の動画で軍事的シーンがありますがチープですし劇中ではあのシーン以外ほぼないです。いないとは思いますがミリタリーを期待してみないように。

 

物語の軸となる暗号、通称エニグマは 毎日0時にリセットされ変更されるようになっており時間との勝負になってます。
それをチーム一丸となって突破してくれという通達。
それで皆はいろいろやって突破しようとしますが、主人公は独断専行で暗号を突破するための計算機の制作にかかります。

この映画では、いかに暗号を突破したとかよりも別のことを伝えたかったという風な感じです。*1

個人的にはもう少し時間をとっても良かったかなという感じ。
アランは独断専行でマシンを作っていたのですが輪から外れ勝手にやってるためチームからは煙たがられます。で、ヒロインのジョーン皆と仲良くした方がいい、そうすれば大変な時に助けてもらえる、ということがあり、皆に差し入れをしたりジョークを言って仲を深めようとします。その結果、成果が出ないということで上司に首にされそうになったときに庇ってもらい助かりました。しかし、親交を深める所があまりにも短すぎて感情移入できず、随分あっさり助けたなという気持ちに。

暗号を突破するときの疾走感はとても良かった。キーワードが序盤にも出てきており、そこが拾われた時はそうきたか!となりました。

この映画の趣旨は暗号解読よりも、いろいろな秘密を持たされそこからの重圧と、主人公のアランの秘密であると感じました。
アランは同性愛者であり当時のイギリスでは刑に処されるもので、隠し続ける必要がありました。

時代設定としてイギリス対ドイツという中で
民主主義 VS ナチズム
自由 VS 独裁
という風になっておりアランはイギリスのために仕事をしていました。
アラン達の力により暗号は解析され、そのおかげで戦争に勝つことができ、自由を手にしたわけです。
戦争が終わり数十年後にアランは男性と淫らな行為をしたということで罪に問われます。そこで服役かホルモン投与での科学的去勢かの選択を迫られ、後者を選択。
それから心身ともに衰え、1年後には自殺してしまいます。

・自由のために戦ったアランは、自由を制限され死んでしまったということか。

この時代同じように同性愛者として処罰された人がとても多くいるということで、そこも一つのテーマなのだろうと思います。

個人的満足度 3.5/5

個人的に盛り上がらなかった印象。ただ予想してたものと違ったというだけで盛り上がる部分がなかったわけではない。

主人公の苦悩、どうしてこうなってしまったというのは見ていくうちにパズルのように組みあがっていき納得でき、後半は感情移入し、ツラいものを感じた。

情報オールカットで見に行ったため思ってたのとは違ったが面白かった。

*1:公式サイトのストーリーのトコに暗号を突破した、というとこまで書かれています。まあノンフィクションなので突破したところまでは確定してわかるとこなのでそうなったのでしょう。